今回の「キクミチ」第2回は、薬剤師と医療ライターとして活躍、さらに二児の母としても奮闘中のゆうかさんをゲストにお迎えしました。
「こんなクライアント指示、どう対応する?」
「コピペ率がなかなか下がらない…」
「納期に追われ、つい家庭のことが…」
現役ライターなら誰もが一度は抱える悩みから、コミュニティを活かした仕事の受注術、実践的なAIの活用法、そして薬剤師経験から生まれた「言葉と共に薬を渡す」というゆうかさんならではの執筆哲学まで、リアルな体験談と具体的なヒントが満載です。
医療ライターの方はもちろん、フリーランスとしてステップアップしたい全ての方へ。
ゆうかさんの言葉から、明日への道しるべを見つけてみませんか?
本記事では、その貴重な対談の模様を余すところなくお届けします。
ーーーーーーーーーーー以下文字起こしーーーーーーーーーーーーー
よーた: 第2回ゲスト薬剤師であり医療ライターのゆうかさんを紹介します。情熱溢れる方です。
ゆうか: よろしくお願いします。
よーた: プロフィールを拝見しましたが、評価がオール5だったり、すごい情熱を感じました。
ゆうか: ありがとうございます。
よーた: 本日の最後にはゆうかさんからメンバーシップ特典のお話があります。*特典は終了しました
ゆうか: はい、そうです。
会話は血の通った話ができる
よーた: 「キクミチ」は「誰かの話があなたの道しるべになる」がコンセプトですが、ゆうかさんはそういう経験ありますか?
ゆうか: めちゃくちゃあります。文章より、話で聞く方が「血の通った感じ」で腹落ちすることが多いので、聞くのは好きです。
よーた: 血の通った話!!なるほど。文字で見るより、話を聞く方が自分に入りやすいですよね。
ゆうか: そうですね。
よーた: ゆうかさんは話が上手な印象ですが。
ゆうか: 薬剤師は喋るのが仕事なので、つい喋ってしまうかも。でも、よーたさんが聞き上手だから、というのもあると思います。
よーた: いえいえ。ゆうかさんこそ話がうまくて引き込まれます。明るいと言われませんか?
ゆうか: 暗いと言われるよりは多いかもしれません。
よーた: 元気をもらえます。実はこの「キクミチ」は、ゆうかさんのアドバイスがきっかけなんです。
ゆうか: そうなんですね。覚えてますよ、あれですよね。
よーた: あれです。「インタビューとかいいのでは?実績のある人にインタビューしまくるのもおもしろい」とアドバイスを頂いて、「やってみよう」と。
ゆうか: それを形にする力があるのがすごいです。
よーた: ありがとうございます。そういう活動をしている方を見たことがあると?
ゆうか: はい、以前に関わりのあった方がやられているのを見ました。
よーた: 見てくださっている方も同じフェーズの方が多いので、自分ごととして捉えてくれるかなと思いました。
ゆうか: 個人事業主は会社員と違って自分一本なので、周りの力を借りるのがすごい大事になってきます。
よーた: 確かに一人で大きな結果を出すのは難しいですね。ではライターの話を。ゆうかさんは2022年からライターを始められて3年目ですよね?
ゆうか: はい、3年目です。
困った案件について
よーた: 3年でこの能力はすごい。これまで「これ、やばい」となった案件はありましたか?
ゆうか: あります。クライアントの指示で困ったことです。たとえば、5000文字指定なのに見出しがすごく多くて、ひと見出し100文字しか書けないとか。クライアントが何をして欲しいか分からない案件は困りました。
よーた: 意図が読みにくいと。
ゆうか: 先方も医療記事に詳しくなかったのかもしれないです。検索上位の見出しを予算内で詰め込もうとした結果かなと。本来なら「無理なので見出しを削りましょう」というべきですが、当時は途方にくれました。
よーた: そのときはどうしたんですか?
ゆうか: ライターを始めてすぐだったので何も言えず、少し文字数オーバーしつつ無理やり書きました。
よーた: 今のゆうかさんなら、もっと話し合いますか?
ゆうか: 関係性によります。「ただ書いて」という方なら黙って書きますが、「一緒にいいものを作りたい」という方なら相談しますね。
よーた: クライアントとの関係性は大事ですね。良い関係のクライアントとはコミュニケーションを多く取ってきましたか?
ゆうか: 結果的にそうなった感じです。実は自分からZoomをお願いしたことはないんです。基本はテキストコミュニケーションで、提出時の温度感や契約期間の長さで信頼度を見ています。
よーた: 長く組んでいる方が関係性は良くなりますよね。Zoomしたことがないのは意外でした。
ゆうか: Zoomのときはそわそわして手につかないので…。喋るより、固めて文字で出したい派です。
仕事の受注はコミュニティ多め
よーた: なるほど。仕事を獲得する上で「うまくいったな」という経験は?
ゆうか: 営業は得意ではなく、紹介やコミュニティ経由が多いです。有料コミュニティの仕事紹介や、ライターサポートの方から案件を振ってもらうとか。営業メールを何百件も送るより効率的なので、ある意味「ずるい」かも。
よーた: それは良い方の「ずる」ですね。僕も営業メール200件より紹介の方が続いています。コミュニティからもらうのは大事ですね。
ゆうか: 発注側も、どんな人かわからないとドキドキしますからね。
よーた: ゆうかさんはテキストコミュニケーション能力が高いですよね。返信も早い。
ゆうか: タイピングが早いだけかもしれないです。
よーた:コミュニティでのやり取りも多いですか?
ゆうか: コミュニティによります。クライアントとのテキストでは相手にストレスを感じさせないよう気をつけています。ただ最近は皆レベルが高いので、それだけでの差別化は難しいです。
「コピペ率」で困った話
よーた: テキストコミュニケーションは必須スキルですね。ゆうかさんでも「無理だ」と思う案件はありますか?
ゆうか: コピペ率が下がらないときですね。クライアント指定が厳しいと「下がらない!」と。とくに文字数指定があると、実例を入れるなどの対策も難しい。今でも苦労します。
よーた: 無理ゲーと感じることがあるのは意外でした。そういうときのコツは?
ゆうか: 愚直にやるしかないですが、最近はAIに相談しています。
よーた: AIにアドバイスをもらうことは増えましたか?
ゆうか: 自分で唸るより、とりあえずAIに聞いてみる。禁止されていない案件ではAIに聞くことは増えています。
よーた: Chat GPTですか?
ゆうか: Chat GPT Plus(3000円のやつ)に課金しています。
よーた: 僕もです。他にAIの活用法は?
ゆうか: 構成作成時の読者ニーズ洗い出しとか。ロジカルな処理は、AIで叩き台を出すと早いです。ただ最終調整は自分でやっています。検索上位の内容分析などには便利です。しょうたさんのnoteが非常に役立ちます。

よーた: 僕も拝見しましたが、コピペ率に悩む方は必読ですね。
納期に追われ保育園行事をすっぽかした
よーた: 話を変えて、二児の母としての家庭とライターの両立について。失敗談などはありますか?
ゆうか: ありますよ。去年、幼稚園の懇談会を仕事で忘れて、お迎えで娘に「今日お母さんたち来てたよ」と言われ焦りました。
よーた: それは焦りますね。両立はタスク管理が難しいですよね。
ゆうか: スケジュール管理はまだ迷子です。よーたさんはどうしてますか?
よーた: 手書きの手帳で、週の初めにタスクを書き出して曜日に振り分けています。頭で記憶するのは無理なので。アプリは開くのを忘れるのでやめました。
ゆうか: わかります。私もそれで失敗しました。
よーた: 子供の行事は妻との共有カレンダー(TimeTree)をよく見ていますが、それでも忘れそうになります。両立は難しい。
ゆうか: 難しいですね。
よーた: お子さんとは最近何を?FFの話、少し聞かせてください。
ゆうか: 私が子供の頃に流行ったFF(ファイナルファンタジー)を長女ができるようになったので、一緒にやっています。親が好きだった昔のゲームやアニメを親子で楽しめるのはいいですね。そのネタで子供たちが遊んでいると、私も楽しくなります。
よーた: いいですね!それがnoteか何かに?
ゆうか: スタエフで話したかも。
よーた: ああ、スタエフか!
当たり前のことを当たり前にやるこわさ
よーた: 仕事の話に戻りますが、「当たり前のことを当たり前にやる」を徹底されている印象です。「間違っちゃいけない」という感覚は怖くないですか?
ゆうか: 怖いです。医療記事は表現一つで誤解を招くと嫌なので。薬の副作用も「大丈夫」と思われても「怖い」と思われても困る。間違いや誤解はすごく怖いです。
よーた: 絶対に間違ってはいけないですもんね。薬剤師時代の経験が今に生きていますか?
ゆうか: あると思います。薬剤師は薬を「言葉と共に」渡す仕事。患者さんに直接触れない分、言葉で伝えて行動してもらわないと意味がない。これはライターと共通するかもしれません。
よーた: 「言葉と一緒に薬を渡す」非常に刺さりました。
ゆうか: とくに薬剤師は言葉が重要な職種かもしれません。
noteメンバーシップは本音が溢れている
よーた: なるほど。noteメンバーシップでは、より本音を出していますか?

ゆうか: そうですね。Xだと言葉を選びますが、メンバーシップではあまり選ばず、ありのまま書いています。Xだとノウハウも変に取られることがあるので。
よーた: コミュニティで本音が聞けるのはいいですね。「テストライティングに落ちない」という記事がすごかったです。

ゆうか: 当たり前のことを一貫して、というだけですが。
よーた: 意識すればできる基本が大事ですよね。僕も基本に戻る感じでした。散々落ちてきたのでゆうかさんのnoteは刺さりました。
ゆうか: よーたさんのためになったなら嬉しいです。
よーた: めちゃめちゃなりました。メンバーシップはいつから?
ゆうか: 去年の12月くらいからです。
よーた: 意外と最近ですね。記事数は結構ありますか?
ゆうか: 掲示板は結構ありますね。まとめたいのですが…。クライアントワークの合間に楽しく書いています。
よーた: どんな方向けですか?過去の自分?
ゆうか: 医療ライターに特化し始めた頃の自分かも。「どうしよう」と迷ったり、Xを見て怖くなったりした頃の自分に伝えたいことや、やってみて分かったことを書いています。
よーた: 医療ライターはお手本が少ないので、すごくためになります。
ゆうか: 医療は名前を出さない記事が多いので、逆にモデルが見えにくいんです。
最後に
よーた: なるほど。では最後に、聞いている方へメッセージをお願いします。疲れたりすることもあると思いますが。
ゆうか: ライターは浮き沈みがあり、楽しいだけではやっていけず疲れることもあります。その中で「なぜ続けるのか」理由と折り合いをつけるのが大事かなと。疲れた時は「自分が何をしたいか」を見つめ直し、信頼できる人に話を聞いてもらうのがいいと思います。私も人と喋らないと病んでくるので、人との繋がりは大事。信頼できる仲間や目標を見つけられるといいかなと。できる範囲で少しずつ頑張りましょう。
よーた: ありがとうございます。悩みや道筋を話せる仲間は大事ですね。
ゆうか: 一人でやるより、助けを求められる相手がいるのは大きいです。
よーた: ありがとうございます!(コメントに感謝しつつ)…あっという間でしたが、僕の進行は大丈夫でしたか?
ゆうか: とても楽しかったです。
よーた: 良かったです。緊張しましたが、なんとかできました。今後ともよろしくお願いします。
ゆうか: こちらこそ、よろしくお願いします。
よーた: 本日はこれで終わります。アーカイブも流しますので、また学びに活かしてください。ゆうかさん、ありがとうございました。
ゆうか: ありがとうございました。